2014/06/15

そもさん、せっぱ 1

初めてオーダーされるお客様とお話する時はお互い緊張したりするんですが、今まで何回かオーダーを頂いたお客様とは和気あいあいな感じでお話が進みます。
半年ごとに展示会をしていると、そんなお客様たちの環境や心境の変化もあり、時にはぐっと深く大きく動かれる時もあるみたいで、そんな後のお気持ちなんかをうかがえることってこの仕事の醍醐味でもあります。

今日のそもさん もそんなお客様からのお題です。
まず開口一番、今回はおまかせで。とのこと。。
信頼していただけてるのはうれしいんですが本当に責任重大、おまけにラフ画もみませんとのこと。なので2人でずっと色々な事を話していました。
私の癖なんですが、言葉を言葉として捉えるよりも絵で感じる事が多く、そうなると会話の内容そのものよりも浮かんできたイメージをもっと見るために頭の中で一生懸命目をこらしてしまう時があります。そんな時でも会話はどんどんと進んで行きますので本当は目の前に集中しないといけないのですが。。。

あらら、いざ製作を始めるにあたってオーダーシートを見てみると
広がって行く感じ、空 クウな感じ。  この言葉しか書いていません。
ただ、お客様とのひと時の中で感じた空気や色や温度、深さや明るさや、そんなこんなの掴めそうで掴めない、だけどちゃんとそこに存在する。それどころか何かそれにくるまれている。
そんなイメージをデザインに落とし込む為にしばらくずっと体の中に置いていました。
ちゃんと湧き上がってきても、いざデザインするのって難しい。
何枚も何枚もラフ画を重ね、やっと納得のいく絵が見えてきました。

ここからが本番です。それをカットして生地を挟みこんでいくのですが、大量の生地の中にこれとしてピンとこない時もあります。
幸い、新しく手に入れた生地の何種類かがすごくこの絵柄にマッチして、納得のいく仕上がりになりました。

最後に鏡をはめ込んで。
この鏡は、自分自身と同時に全ての物を表します。様々な光に感応して又お客様自身が輝きますことを、そしてお客様の光が周りの物、事、人を照らしますことを。。
の願いをこめて。。


オーダー頂きまして本当にありがとうございました。
お客様の持つ穏やかで優しい拡がりを思い出しながら製作出来ましたこと本当にうれしかったです。

今回はI PHONE CASE のオーダーでした。