2012/01/15

扉、もしくはアーチ、消えゆく線

秋口にオーダー頂いた方のお財布バッグのご紹介です。

ご夫婦で展示会に来て下さった可愛らしい女性。
お店でみていて、欲しいなーと思ったもののその場は考え直して、すると街で偶然どなたかがつけているバッグをみたらしく  やっぱりオーダーしたい!と、展示会に来て下さいました。

椅子にご夫婦仲良く引っ付いてお話をしている姿をみると奥様だけでなく旦那様に関するモチーフも入れたい気分に。。
扉、野花、お庭、猫、、、色々なキーワードから浮かんできたのが秘密の花園。
バーネットの『秘密の花園』です。 ある日、女の子がお庭に隠された扉と鍵を見つけ、意を決してその扉を開けると、荒れ果てたでも素敵であったであろう庭を見つけるのです。
そしてその庭を再びよみがえらせていく中での出会い、心の再生。を描いた素敵なお話。

このお話や、”緑の指”という童話の庭の感じが常に頭の中にあり、今回オーダー頂いた方の他の柄にもイメージをお入れしています。
で、扉。 はじめは古い木造の扉を入れたいなと思っていたのが、ラフスケッチをお描きする頃にはもう扉がなくなっていました。ただあちらとコチラをかすかに分けるゲートのようなアーチのような、、だけどそれらの風景を分ける塀もなく。(はじめは塀に野バラが伝っているイメージだったんです。)イギリスやフランスの古い感じもお好きだとのことでしたので、イギリスのストーンヘンジの様な石造りのアーチから見える風景を描きました。

そしてそのアーチの廻りにお二人のシンボルツリーをお入れしました。
古代ケルト歴によって決められた誕生木です。
これがとてもおもしろく、そしてそれぞれの特徴をみてみると何故かとてもあたっているんです。
ちなみに私たち家族全員が”クルミ”クルミ性は”移動癖、あと破壊癖があり完成したものをわざわざ壊して前に進んでいくんだそう。かなり激しい性格ですね。。”不屈の精神を持つ樹木”らしいです。


奥様はヤナギ  月の女神が宿る樹木  哀しみや憎悪を封印せず、魂の赴くままに愛し、慈しみ、伴侶とともに幸せになること。女性性をつよく持ち、月のエネルギーを受けます。
 
旦那様はさんざし  運命の絆を結ぶ樹木  夏産まれのサンザシは”鋭利な知性を秘めた人。人生の危機においてはどんな不利な状況でも臨機応変に取り組み、自分の意志を貫ける。      

などなど、、一つの誕生木にいろいろなキーワードが隠されていてとても興味深いんです。
詳しくはこの本に載っていますよ。 古代ケルト-聖なる樹の教え-杉原-梨江子


例えば、出来事を目の前にしてとても大きくて固い木で出来た厚めの扉が目の前に現れた様な気がします。ある方は木造どころか石造りかもしれません。
で、その扉を開ける鍵がない。見つかったとしても鍵、もしくは鍵穴がさびて開きそうにもない。。なんて気持ちになることってあります。
ましてやその扉を開けた所でその先に何があるのかしるよしもなく、途方にくれてしまう時。落ち込んだり泣いたり、一生懸命立ち向かっていったり、でもびくともしないその扉


いつしかふとした瞬間にその扉は開きます。
いえ、それどころかあんなに厚く固い扉がなくなっていたり、もしかしたらもともとなかったのかも知れないことに気づきます。
そこにはあちらとコチラをかすかに分けるアーチ。
くぐってしまえば、消えてなくなる薄いチョークの線だけがかすかに残っているのかも。


そして今はアーチのコチラ側にいながら輝く月を眺めています。

もう少し、こっちでやることがあるなー。とか
月の輝きはこっちまで届いているなー。 とか
うん、明日はここをくぐってみよう!  とか 


どこにいてもいいんです。
きれいな月の光を感じるんですからねー。


相変わらず抽象的で尻すぼみで申し訳ございません。
イメージしたものを作るのは得意でも
それをまた文章にまとめあげるのは下手だなー。


私の目の前に”文章力強化”という扉が見えました。。。