2015/03/08

余韻ーアンティークと旅で出会った物語

今日は、久々に二本目のblogを書きます。

私自身は物を作ることを生業としていますがもしその作ったものがいろいろな方のもとで
大切に扱われ、10年、20年、やがては何十年と残るものになった時。。時々そんなことを夢見がちに思ったりします。
自分自身が物を選ぶときでも何か人の息遣いを感じさせるものを好みます。
新しいものも好きなのですが、色あせていたり使用されたことによる歪みや摩耗した部分、そしてそれをまた丁寧に補修している跡などが見つかるとグッときます。
バリに行くたびに買い集めていたアンティークの供物入れはかごの全面にビーズが縫い込まれていて裏をひっくり返すと縫い目が規則正しく並んでいてその美しさに魅了されます。でも同じ種類のものなのに近代のものは素材が悪く手も荒く。。かなりの労力はかかっているはずなのに物自体に意気が感じられないのは寂しい限りです。

まあ、そんな私の話は脇において今夜はずっとご紹介したかったある本のお話を。。
著者は 片岡 直美さん
高松にある素敵なアンティークショップN's collectionを営まれています。
アジアのアンティークの物の中に密やかに時に大胆に息づく西洋の美しさ。そして本来のアジアの国々の持つおおらかさや手仕事の美しさあふるる物達を大きな瞳で、心で、長年の経験と第六感で感じ取り見つけられた物達が店内にゆったりと配置されています。
残念ながら少し遠方なのでなかなかお伺いすることはできなく普段はホームページを通してその世界観を楽しんでいたところ、先月とても素敵な本を出版されました。

題名は 余韻 アンティークと旅で出逢った物語

手触りの良い柔らかい乳白色のカバーで包まれた本。カバーを外すとうっとりする手刺繍の生地の写真が現れてはっとさせられます。
そして嬉しいのは美しい写真と共にこの仕事を始めたきっかけや数々の旅のお話が散りばめられていることです。その中に描かれるアンティークの物や手仕事に対する熱い思、縁ある人々との愛情。。国を超え時を越え縦に横に紡がれた物語はとても興味深く、ゆっくりと読み進めたい、じっくりと眺めていたい一冊となりました。

読み進めるうちに久々に旅に出たくなりました。

とびっきりおしゃれで、キュートなメールを書かれ、だけどお会いするとゆったりした雰囲気で上海のマダムを彷彿させる直美さん。出版本当におめでとうございます。


こちらに簡単ではございますがご案内させていただきます。

出版元はunknownbooksandprintingsさん。こちらのページから購入できますよ
代官山蔦屋さんはじめお店や本屋さんからも購入できますのでどうぞ案内をご覧になってくださいね。

そしてこちらはns.nscollectionさんのホームページです。
直美さんご自身で撮られている写真も素晴らしく美しいアンティークの世界に誘われます。
今回オリジナルブランドPre'sentのミャオ族の刺繍布で作られたブレスレットを購入させて頂いたのですが、少し疲れて痛みの出た手首にとても暖かく痛みが和らいだような気がします
(改めて手首を労るのって大事だなと思いそろそろサポーターの必要性も感じました笑)